196 国鉄(JR)函館本線・姫川貨物事故と仁山貨物事故。
〔姫川貨物列車速度超過脱線転覆事故〕
昭和51年10月2日午前4時42分ごろ、国鉄函館本線“駒ケ岳―姫川間”の60㎞/h制限下り300Rカーブに、推定速度110㎞/h余りで進入し、貨車41両中40両と牽引機関車のDD51形ディーゼル機関車が脱線転覆した。当時、脱線車両数としては国鉄最大の事故であった。現場付近は、登坂線を小沼湖畔まで登って大沼駅から分岐する短絡本線の緩勾配を登り、駒ケ岳駅先から事故発生の急勾配20‰急曲線300Rの連続で、姫川信号場に降り海岸まで下っている。原因は、居眠り運転により大沼駅からの緩勾配と平坦部で加速し、下り急勾配中の300Rカーブに進入したとされている。
〔高速貨物列車速度超過脱線転覆事故〕
昭和63年12月13日17時5分ごろ、JR函館本線“駒ケ岳―姫川間”の下り急勾配カーブで、隅田川発札幌貨物ターミナル行きの高速コンテナ貨車が脱線転覆し、列車が分離する事故が発生した。原因は、大量の飲酒による居眠り運転で、下り20‰勾配により加速、300R60㎞/h制限のカーブに推定速度100㎞/hで進入し、コンテナ貨車は21両中19両が脱線転覆、牽引機関車のみが16㎞先まで走行した。これには、CTCが現場の在線表示が消えないことから牽引機関車に抑止を掛けて停止させ、初めて単機になっていたことに気づいたのである。寝台特急より高速運行の列車で、同区間2度目の曲線速度超過転覆事故だが、貨物列車の事故として軽視され、ATSの設置は検討されなかった。
〔JR函館本線仁山事故〕
平成8年12月4日午前5時49分ごろ、JR函館本線“大沼―仁山間”の下り急勾配曲線で、札幌貨物ターミナル発梅田行きの高速貨物列車のコンテナ貨車20両がすべて脱線し、貨車は牽引機関車から外れ、築堤から約20m下の斜面に滑り落ちた。原因は53歳の運転士が、運転前の仮眠時間によく眠れず運転中に眠気を感じ、制限速度60㎞/h(300R)の事故現場を、下り急勾配で加速されて120㎞/h前後で進入したとされている。この事故の影響により、特急「北斗」などは別線(藤城線)の下り線で迂回運転をし、6日まで普通列車は一部または全区間運休した。また事故の損害額は、約10億円と見積もられた。この事故により翌年、JR北海道副社長が現場に〈ATS(速度照査装置)〉設置を発表した。
●2回もの貨物列車脱線転覆事故があった付近の「旧姫川駅(元姫川信号場)」
昭和51年10月2日午前4時42分ごろ、国鉄函館本線“駒ケ岳―姫川間”の60㎞/h制限下り300Rカーブに、推定速度110㎞/h余りで進入し、貨車41両中40両と牽引機関車のDD51形ディーゼル機関車が脱線転覆した。当時、脱線車両数としては国鉄最大の事故であった。現場付近は、登坂線を小沼湖畔まで登って大沼駅から分岐する短絡本線の緩勾配を登り、駒ケ岳駅先から事故発生の急勾配20‰急曲線300Rの連続で、姫川信号場に降り海岸まで下っている。原因は、居眠り運転により大沼駅からの緩勾配と平坦部で加速し、下り急勾配中の300Rカーブに進入したとされている。
〔高速貨物列車速度超過脱線転覆事故〕
昭和63年12月13日17時5分ごろ、JR函館本線“駒ケ岳―姫川間”の下り急勾配カーブで、隅田川発札幌貨物ターミナル行きの高速コンテナ貨車が脱線転覆し、列車が分離する事故が発生した。原因は、大量の飲酒による居眠り運転で、下り20‰勾配により加速、300R60㎞/h制限のカーブに推定速度100㎞/hで進入し、コンテナ貨車は21両中19両が脱線転覆、牽引機関車のみが16㎞先まで走行した。これには、CTCが現場の在線表示が消えないことから牽引機関車に抑止を掛けて停止させ、初めて単機になっていたことに気づいたのである。寝台特急より高速運行の列車で、同区間2度目の曲線速度超過転覆事故だが、貨物列車の事故として軽視され、ATSの設置は検討されなかった。
〔JR函館本線仁山事故〕
平成8年12月4日午前5時49分ごろ、JR函館本線“大沼―仁山間”の下り急勾配曲線で、札幌貨物ターミナル発梅田行きの高速貨物列車のコンテナ貨車20両がすべて脱線し、貨車は牽引機関車から外れ、築堤から約20m下の斜面に滑り落ちた。原因は53歳の運転士が、運転前の仮眠時間によく眠れず運転中に眠気を感じ、制限速度60㎞/h(300R)の事故現場を、下り急勾配で加速されて120㎞/h前後で進入したとされている。この事故の影響により、特急「北斗」などは別線(藤城線)の下り線で迂回運転をし、6日まで普通列車は一部または全区間運休した。また事故の損害額は、約10億円と見積もられた。この事故により翌年、JR北海道副社長が現場に〈ATS(速度照査装置)〉設置を発表した。
●2回もの貨物列車脱線転覆事故があった付近の「旧姫川駅(元姫川信号場)」
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